概要
Sm@rtDB Ver.3.1.0以降より、文書一覧表示時の性能問題を改善した文書一覧高速化機能を使用できるようになりました。本機能はOracle環境にのみ適用され、デフォルトは有効です。
機能概要
文書一覧の表示について、Ver.3.1.0より前のバージョンの処理では、バインダの条件に合致する全文書を取得し、画面表示の際にも取得した全文書データを使用していた為、文書数が多い場合に表示が遅くなる傾向がありました。また、ソート処理に関して、複数アカウント部品、複数選択部品を利用した複雑なソートを指定した場合、ソート処理をプログラム側で行なっていた為、表示が遅くなる傾向がありました。
文書一覧高速化機能では、画面に表示する必要のある文書のみを取得するよう変更し、ソート処理を全てデータベース側で実施するよう変更することで、文書一覧画面の表示速度の改善を行いました。
Ver.3.1.0より前のバージョンからアップグレードした環境での注意事項
- 本機能の利用には、ソート機能の性能改善に使用するソートテーブルの作成が必要となります。
ソートテーブルはVer.3.1.0にアップグレード後、バインダ作成時に自動的に生成されます。
Ver.3.1.0より前のバージョンからアップグレードする場合に、以前のバインダが存在する場合は、データーベースへの変更を行う必要があります。- Ver.3.1.0~Ver.3.2.0で文書一覧高速化機能を使用する場合
ソートテーブル用生成ツールおよびテーブルインデックス変更ツールを使用します。 - Ver.3.2.1以降のバージョンで初めて文書一覧高速化機能を使用する場合
Sm@rtDB Toolのupgradeコマンドを実行します。
- Ver.3.1.0~Ver.3.2.0で文書一覧高速化機能を使用する場合
- 本機能を利用する際、テーブルインデックスの最適化の実施を推奨します。実施は任意ですが、最適化を行うことで、下記のような改善効果が期待できます。(弊社環境での確認結果)
- テーブルインデックスの変更後、文書一覧の表示速度が改善されます。
- データベースサーバのCPU利用率を下げる効果があります。
- テーブルインデックスサイズを減少させることが可能です。
- テーブルインデックスの変更にはバインダ数や文書数によって時間が掛かる場合があります。
実行の際はご注意ください。 - 本機能はDBサーバがOracleの場合、初期状態で有効となります。
DBサーバがMySQLの場合は有効になりません。 - 本機能を利用する場合、Ver.3.1.0より前のバージョンから一部動作仕様が変更となります。参照: 【Ver.3.1.0より前のバージョンと動作が異なる点について】
Oracleをご使用の場合で、以前の動作に戻したい場合等、機能を無効にする設定は 【文書一覧高速化機能に関する設定】をご参照ください。
Ver.3.1.0より前のバージョンと動作が異なる点について
-
文書一覧画面で、アカウント選択部品や複数選択部品を使用したソートを行う場合、削除された項目(削除されたアカウント、削除された選択項目を持つ複数選択部品)を持つ文書の並び順が既存の並び順と異なる場合があります。
※削除された項目の並び順については、Oracleに依存します。
Ver.3.1.0より前のバージョンのソートでは削除された項目が順番の一番最後になることが保証されていました。 -
複数選択部品や、アカウント選択部品のソートは、一つの部品に表示される項目の内、4つまでを基準に並び替えが行われるようになります。既存の動作では5つ目以降のデータも考慮した並び替えを行なっていましたが、高速化機能を利用する場合、5つ目以降のデータは並び替え時に考慮されません。