バックアップとリストアについて

本章の構成について

本章の構成は下記のようになります。バックアップ・リストアの方法はシステム構成で異なります。次項 【バックアップ対象ファイル】を参照してご利用の環境にあわせ、バックアップ・リストアを実施してください。

タイトル 内容
バックアップとリストアについて バックアップ対象ファイルや注意点について記載しています。
バックアップ
ファイルサーバ / DBサーバ分離環境でのバックアップ 通常構成でのバックアップ実施手順について記載しています。
複数台構成環境でのバックアップ 複数台構成でのバックアップ手順について記載しています。
その他のバックアップ実施方法 ログファイル・バインダのバックアップ実施手順について記載しています。
リストア
ファイルサーバ/DBサーバ分離環境のリストア 通常構成でのリストア実施手順について記載しています。
複数台構成環境のリストア 複数台構成でのリストア手順について記載しています。
その他ファイルのリストア バインダのリストア実施手順について記載しています。

バックアップ対象ファイル

Sm@rtDBのバックアップ対象となるファイルは以下の通りです。

(定期BU:定期的にバックアップが必要となるファイル 必須BU:バックアップが必須となるファイル 対象BU:バックアップ対象ファイル)

表 バックアップ対象ファイル

対象サーバ 名称 格納ディレクトリ ファイル 概要 定期BU 必須BU
ファイルサーバ ※1 共有ディレクトリ /var/hibiki/data/accounts すべてのファイル アカウント毎のセッションデータ × ×
/var/hibiki/data/brd すべてのファイル Sm@rtDBのバインダ関連データ
/var/hibiki/data/cabinet すべてのファイル 全文検索用Index
/var/hibiki/data/dhklib すべてのファイル 全文検索用文字列抽出データ
/var/hibiki/data/format すべてのファイル 部品書式の定義データ
/var/hibiki/data/imp すべてのファイル IMP関連データ
/var/hibiki/data/process すべてのファイル プロセスに関する全文検索Index
/var/hibiki/data/session すべてのファイル システム全体のセッションディレクトリ × ×
/var/hibiki/data/tmp すべてのファイル ひびきランタイム共有ディレクトリ × ×
/vavr/hibiki/modules すべてのファイル Sn@rtDBのモジュール
/home/DreamArts/share すべてのファイル Sm@rtDBの設定情報等
DBサーバ ※2 ユーザ管理DB ユーザ情報のデータベース
アプリDB Sm@rtDBの各情報のデータベース
各Sm@rtDBサーバ ログファイル /opt/Jakarta-tomcat/logs catalina.out ※3 Tomcatのエラーログ ×
/opt/jakarta-tomcat/conf response.log ※4 システムの応答時間ログ ×
/var/log/hibiki/ smartdb-audit.log ※4 Sm@rtDBの監査ログ ×
hibiki.log ※4 アプリケーションログ ×
システムファイル /opt/jakarta-tomcat/conf server.xml tomcatに関する設定 ×
/etc/hibiki/ hibiki.xml システムに関する設定 ×
default.xml アプリケーションオプション設定 ×
log4j.xml ログ取得の設定 ×
バインダ バインダ情報 × ×

1 ファイルサーバが対象となります。

2 DBサーバが対象となります。

3 ログファイルの格納先ディレクトリ/ファイル名/ファイル数に関しては、server.xmlの設定よって変更されます。

4 ログファイルの格納先ディレクトリ/ファイル名/ファイル数に関しては、log4j.xmlの設定よって変更されます。

バックアップファイルの保存について

バックアップファイルは、万が一の障害時に備え、必ず以下のような別メディアに保存してください。

  • ハードディスク(Sm@rtDBサーバとは別領域のもの)
  • 光メディア(DVD等)
  • テープデバイス

バックアップを実施する際の注意点

バックアップを実施する際、ユーザからのアクセスを遮断するために事前にWebサーバを停止してください。停止手順等に関しては、各章の「Webサーバの停止」を参照してください。

データの不整合が生じる可能性があるため、ファイルサーバとDBサーバは同じタイミングでバックアップを実施してください。

ファイルサーバ、またはDBサーバのみのバックアップは対応しておりません。

バックアップは、事前に各サーバ/保存先メディアの残り容量のチェックを行い、十分な容量を確保できることを確認してから実施してください。

本ガイドの記載手順でバックアップを実施する場合、ファイル格納ディレクトリは「/tmp/backup」となります。別ディレクトリに格納したい際は、適宜修正してください。

  • バックアップディレクトリ作成例(保存ディレクトリが/tmp/backupの場合)
# cd /tmp
# mkdir backup
# chmod 777 backup

Oracle環境での準備

Oracle 10g以降、Data Pump(expdb/impdbコマンド)の機能が追加されたことで、exp/impコマンドは非推奨となりました。 DBサーバのバックアップ・リストアでexpdb/impdbコマンドを使用するため、事前に、下記作業を行ってください。

なお、下位バージョンのOracleからの移行のためexp/impコマンド自体は存在しています(将来的に廃止の見込み)。 したがって、これまでのバックアップ・リストア手順も有効です。

  • 管理者権限(SYSDBA権限)でSQL*Plusを起動します。
# su - oracle
$ sqlplus sys/sysのパスワード as sysdba
  • ディレクトリの作成と権限付与を行います。
SQL> create or replace directory BACKUP_DIR as '/tmp/backup';
SQL> grant read, write on directory BACKUP_DIR to hibiki_admin;

リストアを実施する際の注意点

リストアを実施する際、ユーザからのアクセスを遮断するために事前にWebサーバを停止してください。
バックアップ実施時と、リストア実施時のSm@rtDBのバージョンは同じである必要があります。
ファイルサーバ、またはDBサーバのみのリストアは対応しておりません。