TomcatとJREのアップグレード

Tomcatのアップグレード手順

Luxorモジュールを変更せず、Luxorで使用するTomcatを単独でアップグレードする場合の手順を記載します。例としてTomcat8系(Tomcat8.X.XX)のアップデート手順を記載します。以降の説明については、X.XXを適用するバージョンに適宜読み替えてください。

注意：
複数台構成となっている場合、すべてのLuxorサーバで下記の手順を実行する必要があります。

【1】サービスを停止

① Luxorで使用するTomcatをアップグレードする前に、Tomcatサービスを停止してください。

# service solrTomcat stop

② Luxorで使用するTomcatのインストール先ディレクトリを確認します。Luxorのインストールパッケージのsetup.conf（/root/luxor.[バージョン番号]/setup.conf）で、tomcatInstallDirの項目を確認します。

前提条件：

Luxorのインストールパッケージを/root配下に解凍する
インストール先ディレクトリtomcatInstallDir（setup.confの設定項目）を/usr/local/luxorに設定する

以降の説明については、Xを適用するバージョンに適宜読み替えてください。

【2】 Tomcatモジュールをダウンロード

① Apache Tomcatのオフィシャルサイト（http://tomcat.apache.org/) にアクセスし、Tomcat8のダウンロードページを開きます。

② "Binary Distributions"のCOREのtar.gzを選択し、apache-tomcat-8.5.38.tar.gz（2019/03時点）のモジュールをダウンロードします。

【3】ダウンロードファイルを展開

ダウンロードしたファイルを、Luxorサーバの/usr/local/luxor配下へコピーして、そのルート配下に解凍します。

# cd /usr/local/luxor/
# tar xvzf apache-tomcat-8.5.38.tar.gz

【4】モジュールを配置

① 解凍後、Tomcat8のwebappsディレクトリ配下の全ファイル・ディレクトリを削除します。

重要
指定したディレクトリ配下の全ファイル・ディレクトリが削除されますので、指定したルートを十分確認の上、実施してください。

# rm -rf /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38/webapps/*

② ディレクトリの権限を変更します。

# chown -R webadmin.webadmin /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38

③ solr.warを配置します。

# cd /usr/local/luxor/tomcat/webapps/
# cp -p solr.war /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38/webapps/
# chown webadmin.webadmin /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38/webapps/solr.war
# mkdir -p /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38/webapps/solr
# cd /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38/webapps/solr
# unzip -n /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38/webapps/solr.war

④ junit_systemtest.propertiesを配置します。

# cd /usr/local/luxor/tomcat/webapps/solr/WEB-INF/classes/
# cp -p junit_systemtest.properties /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38/webapps/solr/WEB-INF/classes/

【5】ディレクトリの権限変更

Tomcat 8ディレクトリ配下の権限を変更します。

# chown -H -R webadmin.webadmin /usr/local/luxor/apache-tomcat-8.5.38/webapps/solr

【6】参照先の変更

① /usr/local/luxor配下に既存シンボリックリンクのtomcatを削除します。

# cd /usr/local/luxor
# rm -rf tomcat

② Tomcat8ディレクトリへのシンボリックリンクtomcatを作成します。

# ln -s apache-tomcat-8.5.38 tomcat
# chown -R webadmin.webadmin tomcat

【7】設定の変更

① /usr/local/luxor/tomcat/conf/server.xmlをテキストエディタで開きます。

② ポートを修正します。

修正前

  <Server port="8005" shutdown="SHUTDOWN">

修正後

  <Server port="18005" shutdown="SHUTDOWN">

③ Connector executorタグを削除し、ExecutorタグおよびConnector executorタグを追加します。

修正前

<Connector port="8080" ～ />

修正後

<Executor name="tomcatThreadPool" namePrefix="catalina-exec-" maxThreads="200" minSpareThreads="25"/>
<Connector executor="tomcatThreadPool" port="10080" URIEncoding="UTF-8" maxPostSize="42991616" protocol="HTTP/1.1"
connectionTimeout="20000" redirectPort="8443" />

重要

上記追加項目はsetup.confを確認の上、設定してください。

portはsetup.confのsolrPortの値を、maxPostSizeは設定ファイルsetup.confのmaxPostSizeの値を参照してください。
※setup.confのmaxPostSize項目がない場合、maxPostSizeを設定しないでください。

④ 以下の内容をコメントアウトにします。

修正前

<Connector port="8009" protocol="AJP/1.3" redirectPort="8443" />

修正後

<!-- <Connector port="8009" protocol="AJP/1.3" redirectPort="8443" /> -->

【8】Tomcatを起動

① Tomcatサービスを起動します。

# service solrTomcat start

② /usr/local/luxor/tomcat/logs/catalina.outを確認し、起動バージョンがTomcat8であることを確認します。

例）下記が出力されていることを確認

Starting Servlet Engine: Apache Tomcat/8.5.38

以上でアップグレードは完了となります。

【9】動作コマンドによる確認方法

次のコマンドを実行してください。

※LuxorのAbout画面にて、全てのCoreが問題なくReloadされた（各Coreのサイズが平常通り表示される）ことを確認したうえ、installCheckを実行してください。

# cd /root/luxor.2.3.0
# sh setup.sh -installCheck

実行の結果

(a) 実行に問題がなければ、以下のメッセージが出力されます。

installCheck SUCCESS!

(b) 問題がある場合、以下のメッセージが出力されます。installCheck.logの内容を確認してください。

installCheck failed. See ./installCheck.log

(c) Luxorが正しくインストールされ、添付ファイルダウンロードやINSUITEあるいはSm@rtDBへ接続失敗した場合、以下のメッセージが出力されます。

installCheck SUCCESS! But can't connect to INSUITE or Sm@rtDB server, please see ./installCheck.log

※ installCheck.logの内容を確認してください。

JREのアップグレード手順

※　Java11はLuxor Ver.2.2.0からサポート開始されます。

Luxor Ver.2.2.0からJava8はサポートされなくなり、Ver.2.2インストーラーで構築する場合、通常のインストール作業を実施する前にかならずJava11をインストールしてください。

Luxorで使用するJREのアップグレード手順を記載します。例として、jre1.8.0_Xのアップデート手順を記載します。以降の説明については、Xを適用するバージョンに適宜読み替えてください。

注意：
複数台構成の場合、すべてのLuxorサーバで下記の手順を実行する必要があります。

【1】サービスを停止

① JREをアップグレードする前に、Tomcatを停止してください。

# service solrTomcat stop

② インストール先ディレクトリを確認します。

Luxorのインストールパッケージのsetup.conf（/root/luxor.2.3.X/setup.conf）で、tomcatInstallDirの項目を確認します。

前提条件：

Luxorのインストールパッケージを/root配下に解凍する
インストール先ディレクトリtomcatInstallDir（setup.confの設定項目）を/usr/local/luxorに設定する

以降の説明については、Xを適用するバージョンに適宜読み替えてください。

【2】 JREモジュールのインストール

今後のバージョンでは、Oracle JDK に加え、オープンソース版の JDK（Open JDK）もサポートします。
それぞれのオフィシャルサイトでJREのモジュールをダウンロードしてください。

※以降は64bitのopenjdk-11.X.X_linux-x64_bin.tar.gzをダウンロードしたものとします。

Xはバージョン番号、適当に書き換えてください。

ダウンロードしたファイルを、適当なフォルダーに展開及びインストールをしてください。
以下はインストールの例です。
Luxorサーバの/usr/local/luxor配下へコピーして、そのルート配下に解凍します。

# cd /usr/local/luxor
# tar zxvf openjdk-11.X.X_linux-x64_bin.tar.gz
# chown -R root:root jdk-11.X.X

【3】設定の変更

① Luxor Ver.2.3.0のsetup.confを開きます。

# vi setup.conf

② javaInstallDir設定を変更します。フルパスを設定してください。

javaInstallDir=/usr/local/luxor/jdk-11.X.X

③ javaInstallDir設定変更を反映します。

# sh setup.sh -reflectConf

【4】Tomcatを起動

Tomcatサービスを起動します。

# service solrTomcat start

以上でアップグレードは完了となります。

【5】動作コマンドによる確認方法

次のコマンドを実行してください。

※LuxorのAbout画面にて、全てのCoreが問題なくReloadされた（各Coreのサイズが平常通り表示される）ことを確認した上、installCheckを実行してください。

# cd /root/luxor.2.3.0
# sh setup.sh -installCheck

実行の結果

(a) 実行に問題がなければ、以下のメッセージが出力されます。

installCheck SUCCESS!

(b) 問題がある場合、以下のメッセージが出力されます。installCheck.logの内容を確認してください。

installCheck failed. See ./installCheck.log

(c) Luxorが正しくインストールされ、添付ファイルダウンロードやINSUITEあるいはSm@rtDBへ接続失敗した場合、以下のメッセージが出力されます。

installCheck SUCCESS! But can't connect to INSUITE or Sm@rtDB server, please see ./installCheck.log

※ installCheck.logの内容を確認してください。