評価式の設定について

評価式の設定について記載します。

編集可否について

評価式を指定した場合、編集可否の項目で「編集可能」にチェックを入れるか否かで動作が大きく異なります。
デフォルトでは編集不可となっており、この場合は評価式に従って常に最新の値に更新されます。
「編集可能」とした場合は下記の設定項目が追加され、文書の登録・編集画面では本来の部品タイプに従った設定操作(自動更新部品の場合はデータ型に依存)が可能です。また、この場合の更新タイミングは設定に依存します。

表 編集可能な場合の設定項目

項目名 説明 選択方法・指定可能範囲 など
手動更新アイコン表示 ユーザによる手動更新を行うためのアイコンを表示するかどうか指定します。 文書新規登録画面および編集画面において、手動更新アイコンを表示します。アイコンのクリックすることで部品を最新の状態に更新します。
「初期値」に評価式を使用 新規登録時の初期値に評価式を利用するかを指定します。 文書新規登録画面において、初期値に対して評価式で取得した値を利用することができます。
再利用時には影響しません。
自動更新モード 評価式から参照される関連部品が更新された場合の、自動で部品を更新する条件を指定します。 「常に更新しない」「更新する」「空の場合のみ更新する」のいずれかを選択します。
「更新する」「空の場合のみ更新する」の場合、評価式で参照している部品が更新されたタイミングで設定に従って値を更新します。

評価式が正常に終了しない場合について

場合によって評価式が正常に完了しない場合があります。
そういった際の挙動を下記の設定項目で設定することが可能です。

表 評価式が正常に終了しない場合の設定

項目名 説明 選択方法・指定可能範囲 など
参照エラー時の処理 参照エラーとなった場合の処理を指定します。 ラジオボタンから「評価を中止する」「0もしくは空文字列として取り扱う」のいずれかを選択します。
条件を満たさない時 条件を満たさない場合の処理を指定します。 ラジオボタンから「元の値を保持する」「値をクリアする」のいずれかを選択します。
※「元の値を保持する」の"元の値"とは、下書きを含む「直前に保存した状態」または「初期値」です。

評価式の追加

設定追加ボタンより評価式を追加することが可能です。

表 編集不可の時の関数「now」の取得日時

操作 Now()で取得する日時 凡例
登録 画面起動時の日時 2008-01-29 10:30:38
登録完了 登録完了時の日時 2008-01-29 10:30:49
編集 登録完了時の日時と同様 2008-01-29 10:30:49
編集完了 編集完了時の日時 2008-01-29 10:31:08
一括更新 一括更新時の日時 -

※ 編集可の場合は、「更新」ボタンをクリックしない限り、最初に登録された日時を引き継ぎます。

アカウント(ポップアップ)部品の参照先について:

アカウント選択(ポップアップ)部品で「参照先」項目を既に指定していた場合は、条件なしの評価式1件として表示されるようになり、従来のバインダ参照先の文書のアカウント部品だけでなく、自文書のアカウント部品も参照できるようになります。

選択系部品のID参照について:

選択系部品から選択系部品を参照する等のケースにおいて、評価式の結果から参照する側の選択項目を決定する際に、参照比較属性として選択項目定義のIDを使用する事ができるようになり、従来の選択項目名と選択可能です。

「条件と評価式」設定画面

評価式を利用する場合、「設定追加」ボタンを押下し、「編集」ボタンを押下すると、「条件と評価式」設定画面が表示されます。

「条件と評価式」設定画面では、評価式と評価式を実行する条件を設定することができます。評価式と条件の設定はタブで切り替えます。

「評価式」タブ:

「評価式」タブでは、評価式の設定を行います。

自動更新部品で参照可能な部品は下表の通りです。

表 評価式タブの各部の詳細

番号 説明 選択方法・指定可能範囲 など
1 実行する評価式を設定します。 関数を手動で入力するか、エリア②で選択した関数やエリア④で選択する部品の情報が入力されることで設定することが可能です。
なお、空欄の場合は、部品定義の保存時にエラーとなります。値をクリアしたい場合は、clear()関数を指定してください。
2 使用する関数を選択します。 選択された関数はエリア①に入力されます。関数についての詳細は【評価式関連資料】を参照してください。
3 評価式に使用する評価式実行可能な部品を絞り込みます。 メニューからレイアウトブロックの選択及び、検索ボックスから部品ID・部品キー・項目名の検索により、評価式実行可能な部品を絞り込むことができます。絞り込んだ結果はエリア④の評価式実行可能な部品の一覧に反映されます。
4 評価式に使用する評価式実行可能な部品を選択します。 評価式に使用する評価式実行可能な部品をダブルクリックで選択することで、エリア①の評価式入力エリアに反映されます。部品キーが設定されていない部品は部品IDで、部品キーが設定されている部品は部品キーでエリア①に入力されます。

※フォーム定義の保存時、評価式で参照した部品が循環(ループ)しているかチェックします。循環している設定が存在した場合、下記エラーメッセージが表示され、フォーム定義が保存されません。

評価式で参照可能な情報

評価式を指定する際に参照可能な情報の一覧です。

表 評価式で参照可能な部品/文書基本情報

部品
文書基本情報
参照可:● 参照不可:× 補足
ラベル ×
デザインイメージ ×
デザインリンク ×
文字列入力ボックス
数値入力ボックス
文章入力エリア 複数行入力している場合、一行として扱われます。(改行が無視され、文字列入力ボックスと同じ扱いとなります)
リッチテキスト ×
複数選択 選択項目名、選択項目ID
※部品のみ指定した場合は選択項目名
単一選択(項目) 選択項目名、選択項目ID
※部品のみ指定した場合は選択項目名
単一選択(メニュー) 選択項目名、選択項目ID
※部品のみ指定した場合は選択項目名
入力可能な単一選択(メニュー)
日付選択
ファイルフォルダ バインダ参照を経由したファイルの参照、または文章入力エリアによるファイル名の参照のみ実施可能です。
画像 ×
アカウント選択(ポップアップ) 社員番号、所属組織、所属組織番号、メモ、メールアドレス、アカウント番号、名前(ふりがな)、名前、上位組織(自身起点)、上位組織(ルート起点)、[役職、電話番号1、電話番号2、内線番号、FAX番号1、FAX番号2、携帯電話、携帯メールアドレス、その他メールアドレス1、その他メールアドレス2、郵便番号、都道府県、URL、国、住所、敬称]
※[]内は、ユーザ・組織の拡張項目を連携している環境の場合に選択可能です。
アカウント選択(メニュー) 社員番号、所属組織、所属組織番号、メモ、メールアドレス、アカウント番号、名前(ふりがな)、名前、上位組織(自身起点)、上位組織(ルート起点)、[役職、電話番号1、電話番号2、内線番号、FAX番号1、FAX番号2、携帯電話、携帯メールアドレス、その他メールアドレス1、その他メールアドレス2、郵便番号、都道府県、URL、国、住所、敬称]
※[]内は、ユーザ・組織の拡張項目を連携している環境の場合に選択可能です。
リンク ×
文書リンク ×
バインダリンク ×
自動採番
バインダ参照ボタン 指定バインダにある自動更新部品で参照可能な部品
自動更新部品
カテゴリ カテゴリ名、カテゴリID、カテゴリパス名
アクション部品 ×
実施履歴 ×
文書番号
登録日時
登録ユーザ
最終更新日時
最終更新ユーザ

評価式利用時に入力可能な値

各部品で評価式を利用する際に、入力可能な値の一覧です。

表 評価式利用時に入力可能な値

部品
文書基本情報
設定可:● 設定不可:× 補足
ラベル ×
デザインイメージ ×
デザインリンク ×
文字列入力ボックス 文字列を設定可能。改行は削除される。
数値入力ボックス 数値のみ設定可能。
文章入力エリア 文字列を設定可能。ファイルフォルダを参照した場合にファイル名を取得可能。
リッチテキスト ×
複数選択 参照比較属性で設定した内容で設定可能。
複数入力する場合は、カンマ区切りで指定する。
単一選択(項目) 参照比較属性で設定した内容で設定可能。
単一選択(メニュー) 参照比較属性で設定した内容で設定可能。
入力可能な単一選択(メニュー) 文字列を設定可能。改行は削除される。
日付選択 他の日付部品からの取得、または日付フォーマットの文字列を設定可能。
ファイルフォルダ バインダ参照を経由したファイルのみ設定可能。
画像 ×
アカウント選択(ポップアップ) 他のアカウント部品からの取得、または内部ID(MID,GID)の直接指定で設定可能。
アカウント選択(メニュー) ×
リンク ×
文書リンク ×
バインダリンク ×
自動採番 文字列を設定可能。改行は削除される。
バインダ参照ボタン ×
自動更新部品 テキスト型:文字列を設定可能。改行は削除される。
数値型:数値のみ設定可能。
カテゴリ 他のカテゴリ部品からの取得、またはカテゴリIDの直接指定で設定可能。
アクション部品 ×

「条件」タブ:

「条件」タブではあらかじめ定義したフィルタ条件を選択することで、評価式を実行する条件を設定することができます。この条件により、評価式実行機能を持つ部品が条件によって異なる内容を実行することが可能になります。条件を設定せずに登録することも可能です。この時、条件は真として評価式が実行されます。

リスト表示画面

設定した条件と評価式は、部品編集画面にて一覧表示されます。

評価式は有効な定義が上から順番に評価され、条件が一致するとその評価式が実行され、処理が終了します。評価式の順番の入れ替えは「 」をドラッグすることで可能です。
全ての条件に合致しない場合は、「条件を満たさない時」に指定した処理(元の値を保持する」あるいは「値をクリアする」)が行われます。

■条件に合致しない場合に評価式の結果をクリアする設定

条件に合致しない場合に評価式の結果をクリアする設定は、下記の2つがあります。

1.「条件を満たさない時」のチェックを「値をクリアする」に変更する

2.デフォルト条件の分岐を追加して「値をクリア」する

注意事項

  • 評価式での参照関係が循環するような評価式は定義できません。フォーム定義の保存時に警告が表示されます。 部品Aは部品Bを参照している。部品Bは部品Aを参照している。
  • 画面上に評価式の対象となっている部品が多数存在する場合、計算に時間がかかり画面上の表示が遅れることがあります。